50年近くも生きているといろいろなことがある。
「いいこと」と「辛いこと」の数を数えたら「辛いこと」の方が多かったような気もするが、「辛いこと」が多ければ多いほど、「辛いこと」が辛ければ辛いほど、
幸せは大きくなる
そう学んできた。
生きてきた中で「死にたい」と思うような辛い状況も何回かあった。
(今もそれに近いけれど…)
それでも何とか乗り越えてきた。
「今が今まで生きてきた中で最も幸せ」
そう言える人はこの世の中で一体どれくらいいるのだろう。
かつてボクにもそういう瞬間があった。
しばらくたちそうでなくなったときも
「いつかまたあのときよりも幸せになってやる」
いつもそう思って生きてきた。
しかし50歳が近くなり、人生も折り返してくると
今までの人生とこれからの人生を比較するようになる。
およそ無限とも思われるような長い時間を過ごす幼少期そして少年期…。
そして苦しいながらも楽しいことも増えてきた青年期。
結婚して父になって仕事に追われるようになってきた中年期。
そしてこれから同じような長さの時間を過ごすとしても、
同じような幸せを感じられるか…いや、同じなんて贅沢は言わない。
1/2でも1/3でもいい。いや、ほんの少しでも、一瞬でもいい。
心の底から「幸せだ」
と言える瞬間が訪れるのだろうか…。
町ですれ違う同年代やさらに上の世代を見ていると
「あなたたちは日々幸せを感じていますか?」
と聞いてみたくなる。
人はなぜ生きているのだろうか
そしてなぜ生き続けなければいけないのだろうか
今はまだこれから先幸せを感じられる瞬間に出会える気がしない…。