お正月の3日間も今日でお終い。
ボクにとっては本当にありがたい。
明日から普通の生活が始まる…。
この2日間家に引きこもっていたわけだが、本当に辛かった。
もともとボクは多動傾向があるので、じっとしているのが苦手。
しかもこの家にいれば何かと気を使わなくてはいけない。
別に協力することが嫌なわけではない。
洗濯だって掃除だって、何んだってやる。
でも…
物心ついたときからボクは
「気がきかない」「デリカシーがない」
そんな特性があった。
もちろん自分なりにがんばってきた。
一生懸命考えて、誰かの役に立ちたいって思ってきた。
ときにはそれが自分自身を苦しめることになり、自爆したこともある。
人に好かれたいがために、自分の意見を押し殺し、何も言えずにニコニコしている…
そんな自分が大嫌いだった。
もちろん自分の意見や考えをハッキリ言うことはとっても大切なことだってことくらい自分自身よく分かっている。でも…誰かにとって簡単なことができない人間だっているんだよ。そう、ボクは臆病なんだ…。
本題からずれてしまった。
今日の夕食はいつもどおり…ボクはまた義理のお父さんに突っ込まれる(「パパは何も話さない」)のが嫌なので、とにかく少しでも会話をしようとがんばっていた。
いつも何か言うと「無視される」か「バカにされる」または「否定される」のどれか。
ボクは本当に心が弱い…そんな結果が怖くてちょっとした言葉を口にすることもできない。でも、がんばっていた。
そして、ようやく今日も地獄の夕食が終わろうとする直前…いきなり義理のお父さん(以下S)がボクに向かって話しかけてきた。
「パパは今年いくつになるんだい?」
何気ない問いだった。ボクに話しかけるなんてどれくらいぶりだろう。ボクは嫌な予感がして身構えた。それでもようやく答えた。
「○○歳です」
続けてSは質問する。
「パパはこの先のことどう考えているのかい?」
(「この先」…?一体どれくらい先のことだろう?)
「いえ、えっと…」
ボクはどう答えていいのかわからずちょっと口ごもった。するとSは間髪入れず
「俺はそういってゴニョゴニョ言ってハッキリしないのが大嫌いなんだ」
「大嫌い?」確かにそういった。
大の大人が大人に向かって「大嫌い」と…
ボクは耳を疑った。中学生か!?もう少しいい方があるだろう?
義理のお母さん(以下T)が危険を察知したのだろう。続けた。
「パパもあと●年で定年だね。その先はどうするの?」
定年後の話ね。それは色々と考えてるよ。だけど今の状況じゃあ基本的な人生設計がっできていないのだから、考えようがない。
正直言ってボクはいつ離婚を言い渡されても不思議じゃない状態なのだから…
このままの状態でいるのか、それとも離婚して一人でいるのか…
それによって随分と変わる。
それでも一応考えているので、一例を言おうとしたところ、Sが
「ああもうハッキリしねえな。そういうグチグチ言ってるのが大嫌いなんだよ」
また言った。何なのこの人?
ボクは耐えきれず言った。
「考えてますよ!だけどまだ決まっていないからハッキリ言えないんです。」
今までにはない反論だった。ちょっとムカついていたので…
ボクはすでに食べ終わった食器を前に「ごちそうさま」と言ってその場を去った。
Sはそんなボクに
「それは考えていないってことなんだよ」
と言ったが、ボクはもはや何も答えなかった。
確かにボクはダメ人間だ。
小さい頃いじめられたこともある。
母はいじめられて帰ってきて助けを求めたボクに
「自分で言い返してきなさい」
と言ってくれた。
ボクは次の日怖かったけれど、そのいじめっ子に
「そういうの言うのやめて」
と勇気を持って言った。
絵に書いたような話だが、その日からその子とは友達になり、二度といじめられることはなくなった。
でもそれで人生がすべて変わるわけではない。
ハッピーエンドのドラマや映画だってその幸せがその後ずっと続くわけじゃない。
むしろハッピーエンドは始まりに過ぎない。
その後のボクの人生は波乱万丈だったし…。
それでもいつでも必死に生きてきたし、今だって必死に生きている。
確かに駄目な男だ。でも奥さんと付き合い始めて30年。一度だって浮気をしたこともないし、所得だってそれなりにある。食べ物のことで文句を言ったことは一度もないし、できる限り育児って協力してきた。そして人生最大の決断と言っていい「同居」だって承諾した。その決断があったから、SもTも娘も孫もいる人生を送っている。
それだけじゃダメなの?
ダメなんだろうね…。まあ、そうだね。
とにかく今日のことはこれからの人生の選択に大きな影響を及ぼす出来事となるだろう。もう限界です。
漠然と「娘が高2、息子は中2、だから1年3ヶ月後が一つの区切りだな」
なんて考えていたけれど、そこまで持たないかもしれない。
今年中に決断を下し、実行することになるのかもしれない。できれば避けたいけれど…
だってボクは奥さんが大好きだし、さすがに娘の大学受験や息子の高校受験に悪影響を及ぼしたくはない。でも…このままではボク自信が何をするかわからない。
ボクはやっぱりそんなにダメ人間なのだろうか?